足立病院の山出医師の論文が京都医学会 学術賞1位を受賞
足立病院 産婦人科の山出一郎 医師が執筆した研究論文が、京都府医師会によって第50回京都医学会 学術賞の1位に選出され、9月29日、同医学会において表彰が行われました。
京都医学会学術賞は、同会が発行する『京都医学会雑誌』に発表された研究論文のうち、特に学術的価値が高く、優秀なものに毎年授与されます。今年は、山出医師が発表した『妊娠初期血中ビタミンD値と妊娠中の母体体重増加に関する研究』が第1位に選ばれました。
WHO(World Health Organization)やUNICEF(United Nations Children’s Fund)は、人生の最初の1,000日(受胎から満2歳の誕生日まで)の適切な栄養が将来の健康維持に重要であると提言しています。また、令和3年に厚労省は「妊娠前から始める妊産婦のための食生活指針」を改訂し、「妊娠期における望ましい体重増加量についての指針」、「妊婦の食事摂取基準のビタミンD摂取量」の内容改定を採り上げています。
この研究では、妊娠初期のビタミンD値と妊娠中の母体体重増加との関連についてはいまだ定まった見解に至っていないことに着目。当院で分娩された妊婦さんを対象に分析を行い、有意な関連を認めないことを示すとともに、日本の妊婦さんのビタミンD充足率が極めて低い状況にあることを報告しています。